荒川の上流から下流までの河川敷150会場以上で、自治体・企業・学校・市民団体などが募った1.3万人もの人が参加してごみを拾う活動である「荒川クリーンエイド」にくまかんれんは1998年から20年以上に渡って参加してきました。
熊谷の市役所・企業・自治会・スポーツ団体・学校・一般市民の方々などから、 毎年約1,700名前後のご参加をいただき、熊谷の中心を流れる荒川の熊谷大橋付近から新久下橋下流までの約8kmにわたって河川敷の清掃活動「荒川の恵みと熊谷を考える集い」を行っています。
私たちが目指しているのは単にゴミを拾うことだけでなく、この活動をきっかけに荒川の豊かな自然環境に触れて荒川を身近に知ってもらい、河川ごみや水質・自然回復などの問題を考えて、豊かな自然を取り戻すことです。清掃活動に参加したスポーツ団体の子供からは、ゴミは出さない、万が一出ても自宅に持ち帰って適切に処分することが身に付いたという話がありました。
近年は、ボランティア意識や環境意識の高まりと共に、参加団体の数も増えて、ゴミの量も大幅に減少しつつあります。その一方で、最近はプラスチックゴミの問題が目立ってきており、2020年に熊谷で行った清掃活動(※)で回収したゴミの種類を調べたところ、ペットボトルの数は1,860本もあり、ゴミの量として最大でした。ペットボトルのほかにも、ポリ袋、弁当のプラ容器、発泡スチロール、缶、ビン、スポーツ用品や粗大ゴミに至るまで、土に戻らないゴミがたくさんありました。
2018年のNPO法人・荒川グリーンエイドによる荒川のゴミランキングでも、荒川全体の清掃活動で回収されたゴミのうち、一番多かったのはペットボトルで約35,000個、次に多かったのは食品ポリ袋で約15,000個、プラ容器が約15,000個、食品発泡スチロール容器が約15,000個、ビン12,000個、カン11,000個となっています。
こうしたゴミが川から海に流れ込み、小さく分解されてマイクロプラスチックになり、鳥や魚がエサと間違えて食べてしまったりなど、生き物たちを苦しめています。こうした観点からも、プラスチックゴミ問題に対して、今後は今まで以上に関心を持って対処していきたいと思っています。