くまかんれんは、NPO法人荒川流域ネットワークが毎年実施している荒川流域の「水質調査」に、熊谷地域の担当として20年以上に渡って参加してきました。
 くまかんれんが行っているこの熊谷地域での水質調査には、地域の学校の生徒・保護者の方々、大学、教育委員会、環境団体、市役所などに毎年ご参加いただき、熊谷市内を流れる荒川本流・大里用水・星川・忍川、元荒川、和田吉野川、利根川・福川の6河川流域の24地点で水質調査を行っています。
 水質調査のテーマは、「私たちの身の回りの生活環境を良くしよう」「ゴミの無いきれいな川で楽しもう」で、河川の水質調査を通して環境意識を高めることが目的です。この水質調査は、熊谷市教育委員会の「ウィークエンドサイエンス事業」とも連携して行っています。

 

水質調査実施地点

 水質調査の結果は、約10年前と比べると、水質は改善されてきていますが、最近はほぼ横ばいの傾向にあります。
くまかんれんが毎年行っている熊谷市内の荒川の清掃活動「荒川の恵みと熊谷を考える集い」では、ペットボトルを始め、ポリ袋・弁当のプラ容器・発泡スチロール・缶・ビン・スポーツ用品・粗大ゴミに至るまで土に戻らないゴミがたくさん見つかっており、特にペットボトルの数は多く、2020年の清掃活動では1,860本もありました。
 こうしたプラスチックごみは小さく分解されてマイクロプラスチックになり、鳥や魚がエサと間違えて食べてしまったりなどして生き物たちを苦しめています。また、マイクロプラスチックに含まれる有害な化学物質が食物連鎖を通じて蓄積され、その魚などを食べる私たちの健康にも被害があると言われています。
くまかんれんでは毎年の水質調査に加え、2021年には熊谷市内を流れる河川のマイクロプラスチックの調査も実施し、熊谷市内の河川の水質について詳しく調査をして実態の把握に努めています。